ロード・エルメロイⅡ世の事件簿を読んだ
■レビューや感想のようなものでもない
文庫本にて再版されたロード・エルメロイⅡ世の事件簿を読んだ。
すげえ面白かった、もう内容の面白さはみんな語ってるだろうから個人的な読書体験について書きたい。
■非オタクコンプレックス
僕はオタクになりきれないというコンプレックスがある。これは皮肉でもなんでもなく、ちょうどエルメロイ二世が天才魔術師たちに抱くような感情に酷似していると思う。
何か一つにのめり込み、心血をそそぐそのあり方が僕には真似ができない。絶対に飽きるか病むかして止めてしまう。
諦める、飽きることに関してはそれこそ天才的かもしれない。
これだけ大好きなFateシリーズに関しても、僕はオタクになりきれずにいる。
ZeroとStay Night、UBW、劇場版のHFを見たくらいで原作ゲームは途中でやめちゃったし、その他の月型作品はさわりしか知らない。
Fateシリーズに触れる度に、他の作品を知っていたらもっと楽しめたのかと純粋に楽しめないでいる。気にし過ぎなのはわかっているけども、その自分がどこかで自分を攻めている。
(アベンジャーズシリーズについても同じことがいえるけどここでは割愛する。)
オタクになりきれない事と、天才で居られない事を、僕はほとんど同一視している。
創作などの表現も含め、どこの界隈でも人一倍天才を見てきた自負がある。彼らはやっぱり自我を超えて、好き嫌いを超越したなにかに操られているかのように熱中できる。
僕には出来ない。これは気合の問題ではなく僕の特性、つまり生まれついたものによるもので決まっている事だ。
それでも、表現の世界の末席にいる事から逃げられない辛さを、僕は常に抱えていた。
ウェイバーーーーーー!!!!!!お前は俺なんだよォーーーーー!!!!!!
最高すぎる。
もうこの作品に飲まれる事は決まっている。因果の逆転だ。約束された勝利のなんちゃらだ。いや、ナランチャだ。
■納得すればよい
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 case.1剥離城アドラにて、エルメロイ二世のこのコンプレックスが解決されるような事はなかった。
それでも読者は、彼がそのあり方に納得している事を知る。彼は栄誉の後払いだと言っていた。
身に余る栄誉を先にもらいすぎたから、別になんとも思っていないんだと。
泣くわそんなもん。
はー、もし彼が強く才気あふれる主人公だったら、このコンプレックスを克服しただろう、でもエルメロイ二世は違った。彼は賢かったのだ。
豪に対しての静でもなく、そこにある状態を観測し、理由(ホワイダニット)をつけ、納得することで形のないコンプレックスを定義づけた。
当事者になれない事への悔しさもあったろうけど、なんと彼らしい解決方法だろう。強くも弱くもなく、ただ賢い。
話を戻して、僕はこの作品を読んでもまだ、Fateシリーズを熟知出来ていないことが思考の端をウロウロしていた。
Fateシリーズを見渡してないという事は、僕に言わせればプレゼンする資格がないということなのだ。つまり下手なことが言えない。
はぁ、でもこの楽しさを誰かと共有したい…けど、僕の味わったこの体験は僕にしかないものだ…。
一緒にゲーム制作をしている相方に進められるがままFate Zeroを視聴し、FGOにのめりこみ、UBWを視聴し…この順番、このタイミングで味わったからこそ存在する、今作の味わい。
全然僕特有すぎて人に勧められない…。
でも、気が狂う程に楽しい。
共有出来なくても、自分にしかわからない文脈でしか味わえないとしても、これは麻薬的な恍惚がある。
ここまで思って、僕は自分の今作へのありかたが、とても限定的にオタク的であるような気がした。
どうやら、何かに熱中できる才能をもつだけが天才やオタクじゃないみたいだ。自分しか理解の出来ない、自分なりの愛し方がオタクであり天才なのかなと、その真核に指をかけた気がした瞬間に、コンプレックスの何かが解けたような気がした。
たぶん僕は自分の在り方に、少し納得できたんだと思う。
こういうキャラへの投影の仕方もずいぶんオタクっぽいしキモい。
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿、超面白いけど何が面白いと感じたかは、多分僕にしかわからない部分ばかりでプレゼン下手男になるので、その読書体験を書きました。
最高です。
■げむむ制作
今作っている2Dシューティングにタイトルを実装した。
敵のWaveを実装しながら、スコア機能を実装しようとしているが、チュートリアルにあるGUI Textの機能がバージョンの更新によって非推奨となり、なぜか使えないので新しい機能として自力で実装するしかなくなった。
まじで難しい、というか理解が足りなくてなんで出来ないのか全然わからぬ。もうちょっとで理解できる気がするんだけどなぁ。
まだ楽しくやれている。はやくやりたい。じゃあこのへんで。
Seeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeya!!!!!